脂肪肝・非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)・非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
脂肪肝は肝臓に脂肪が過剰に蓄積した状態で、アルコール性と非アルコール性(NAFLD)に分かれます。
お酒を飲まない人でも、非アルコール性の脂肪肝から悪化し、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)や肝硬変、肝がんへ進行するリスクがあります。
NAFLDは肥満やメタボリックシンドロームが原因で発症し、NASHはNAFLDが進行した重篤な状態です。
脂肪肝自体は自覚症状が少ないですが、NASHが肝硬変に進行すると黄疸や足のむくみなどの症状が現れます。
診断は超音波検査やCTで脂肪肝を確認し、NASHは肝生検で確定します。
治療は生活習慣の改善が中心で、肥満がある場合は体重を減らすことが重要です。
NASHは未治療で肝硬変や肝がんへ進行する可能性があるため、早期治療が必要です。
NAFLDの有病率は日本で9~30%、NASHは3~5%と推定されており、肥満やメタボリックシンドロームの増加に伴い患者数は増加しています。
肥満はNAFLDやNASHの主要な危険因子で、高血糖や脂質異常も関与します。